ネット販売の光と影

インバウンドコールの捉え方<

モノを売っていれば、「買う」人からさまざまな問い合わせが入るものです。その商品の詳細、いつ届くのかの問い合わせなど、さまざまな質問が飛んでくるものでしょう。

インターネット販売であっても、問い合わせ先の電話番号などは記しているのが常識です。メールでしか問い合わせができないということは、ある意味では不便なものです。もともと、インターネット販売は少ないリソースで販売ができるスタイルではあります。24時間開店している店舗で、届け先の住所などを顧客に入力してもらい、効率的にオーダーを取る仕組みです。

ですが、そこには「金銭」のやり取りが必ずあるものですから、買う側は自分が知りたいこと、疑問に思ったことは解決しなければ気がすみません。そのようなことを解決するために販売側に「問い合わせ」をするということは極々自然な成り行きです。それを拒むのは「わかる人しか買わないでください」と言っているようなものなですし、そもそも販売ページがわかりにくいということでもあるのです。それは販売する上で「怠慢」です。怠慢は必ず「結果」に現れます。

「わからないから問い合わせてみよう」という人ばかりであればいいのですが、そもそも「意味がわからない、買わない」と判断した人はそれを買いません。何もせずにそのページを離れ、別の商品を買うでしょう。ですから、「問い合わせ」が発生するということは、よっぽどその店舗に対して愛着があるか、他では手に入らない商品なのです。販売側はそれを理解する必要があります。「一件の問い合わせ」は、裏に100件の「売り逃し」があると思った方がいいでしょう。問い合わせを真摯に受け取ることができるかどうか、それが販売サイトとして成長できるかどうかの鍵なのです。

モノを売るということは、絶対の成功論はないものです。黙っていても儲かるビジネスなどはないのです。アイディアひとつで爆発するビジネスは沢山ありますが、その裏には100回の失敗があります。それを理解しているかどうか、「今が完璧」と思わないという謙虚さがあるかどうかで、ビジネスの結果は左右されるのです。問い合わせ、さらには「電話」での問い合わせはインターネットでは見ることが出来ない顧客の「生」の声です。それらをどのように捉えるのかということは、ビジネスを拡大していく気があるかどうかということです。

問い合わせが何件も入るのにそれを放置したり、多少の問い合わせが入っても「売れるから」という理由で軽視したりすることは、結果として損を招く恐れがあります。会社に対して損害を出すのは「背信行為」です。それは忌むべきことです。

問い合わせに対して真摯になるということが、販売上大切です。お客様との繋がりをどのようにして考えるか、「電話がかかってくる」ということは、インターネット販売上とんでもないことだということを理解しましょう。わざわざこちらに電話をかけてくるほど、その顧客は何かを感じたのです。その言葉をただ聞き流すだけではなく、しっかりと受け止めるということが大切です。理解することによってその言葉の裏にあるもの、自分たちが抱えている問題点がわかるはずなのです。