ネット販売の光と影

「モール」で誰でも通販が始められる

インターネット通販に乗り出したいけれど、WEBサイトの運営や管理のためのノウハウがないという場合もあるでしょう。リアル店舗に加えて、インターネットでの販売を追加したい場合などはそのようなことがあります。

ホームページを作るのは手間がかかります。デザインから内容まで、自社で責任を持つためには膨大な労力が必要です。それらの労力と、「売り上げ」が見合えばいいのですが、そのようにうまくいくことだけではないのが「ビジネス」です。多大な費用と労力を投下して開始したインターネット通販がまったく成果を出さないということも多々あるでしょう。そのような場合は、経営的な判断で「撤退しよう」と考えてしまう場合もあるかもしれません。ですが、その際には「ビジネスとしてナンセンスだったのか、手法が間違っていたのか」という「結論」が必要なのですが、それはわからないのです。

WEBサイト運営のために人員を増強したり、ノウハウを教育したりする手間を少しでも省き、「まずはネット通販に進出するぞ」ということであれば、「モール」への出店がベターでしょう。「モール」とはamazonや楽天、そしてYahooなどが提供する販売店向けのサービスです。それらを活用することで、WEBサイトを運営するためのインフラなどを整備する必要がなく、準備もスムーズに進めることができるのです。そしてサイトも各サイトの「中」に立ちあげられるため、独自に集客するのではなく人に見てもらえる可能性も高くなります。分析ツールなども付属しているので、どれだけの人が見てくれたのか、見てくれた割に売れているのか、いないのか、などを知ることができます。

「モール」として「出店」するためには幾らかの費用が必要ですが、それらの費用は一からWEBサイトを立ち上げるほどの費用ではありません。また、人員としても「初心者」であっても運営することが可能です。そのように最小限度の労力により、販売戦略などに工数を割くことが出来たり、顧客対応などの通販サイトとしての運営に工数を割くことができたりします。

基本的には「インターネット」ではまずは見てもらわないことには何もはじまれません。「見てもらう」ということは特定の商品のページに「人が至るまでの動線」を考えなければいけません。これを自社単独で実践しようとすると、専門技術やノウハウが必要になるのです。ですが、amazonや楽天の中に立ちあげたモールであれば各サイトのサポートがあったりするので、「人を呼び込む」部分が比較的容易に行えることがあります。

まずは見てもらい、「買ってもらえるかどうか」を試すということです。どのような商品も認知されなければ売れることはありません。認知してもらうためにプロモーションがあるのですが、これは古くから「絶対に勝てる方法」などはないのです。時には「運」であったり、トレンドに後押しされたりして、浮き沈みの激しいものなのです。それが少しでもサポートしてもらえる各大手サイトへの出店は、ある意味で非常に効率的なものといえます。ビジネスの成果を測るためには、商品がダメなのか、プロモーションがダメなのか、価格がダメなのか、という「原因」の特定が必要不可欠であり、それぞれを検証するためにはある程度の接触母数が必要だからです。